ハリーのタカの目ブログ

起業日記になりそうな予感

2016年アメリカ大統領選挙の投票率

昨日の米大統領選、老若男女問わず多くの方が関心を持っていますね。

 

僕が思ったのは、これだけ日本でも騒いでるんだから、現地のアメリカの投票率はさぞ高かったんだろうな、と。

 

で、投票率に関する日本語の記事は11月10日現在でも見当たらなかったので現地のメディアを当たってみました。

こちらの記事が引用元です。

uproxx.com

 

2016年米大統領選の投票率は近年最低の48.62%

結論から行くと、昨日の米大統領選、有権者の投票率は48.62%と最低レベルとなっています。

Going into election day, many thought that 2016 would shatter voter turnout records, and early exit polls on Tuesday supported that belief. But in the end the 2016 election looks like it will have produced the lowest voter turnout in modern American history when it comes to percentage of the voting age population that actually voted. Current data shows that only 48.62% of Americans of eligible voting age actually got out to vote yesterday.

投票率が57.1%と高かった、現オバマ大統領の初当選時に比べると大幅に下がっています。この時は、対抗馬がジョン・マケイン(共和党)、ラルフ・ネーダー(独立)、ボブ・バー(リバタリアン党)でした。

 

今回、一体何が起きたんでしょうか?

記事の中にワシントンポスト記事の引用があります。前回2012年の大統領選(オバマさんvsロムニーさん(共和党)vsジョンソンさん(リバタリアン党))と比較したデータです。

In Michigan, Clinton got 13 percent fewer votes than Obama. Trump got 7 percent more than Romney.

In Pennsylvania, Clinton got 5 percent fewer votes than Obama. Trump got 9 percent more than Romney.

In Wisconsin, Clinton got 15 percent fewer votes than Obama. Trump did slightly worse than Romney — in a state that was home to Romney’s running mate.

 

 要は、前回と比べて

ヒラリーさんは前回オバマさんが獲得した票よりも5%~15%少ない州がある、と言ってます。

逆に、トランプさんは前回のロムニーさんよりも得票率が高かった、と。

 

ヒラリーさんの敗北は低い投票率のせい?

引用したメディアでは、投票率の低さがヒラリーさんの敗北につながったと考えています。

Last night and this morning many seemed to think that the reason Trump won was because angry white voters turned out in large numbers to vote for him. But with nearly all the votes now tallied it appears as though that’s just not the case. In fact, Trump garnered fewer overall votes nationwide than John McCain and Mitt Romney, the past two losing GOP nominees, did in 2008 and 2012. As of this writing, with almost all votes counted, Trump has tallied 59,611,678 votes; Romney pulled in 60,933,504 in 2012, and McCain 59,948,323 in 2008.

「現状に怒り狂った白人がトランプに投票した、と多くの人が考えたようだが事実は違う。

実際は、全体で見れば過去、ジョン・マケインやミット・ロムニーが得た票数よりもトランプの得票数は少ないのだ。

この記事の執筆時点でほぼすべての投票数が数えられているが、トランプは約5,961万票に対して、2012年のロムニーは約6千万票、2008年のマケインは約5,995万票だった。」

 

一方のヒラリーさん。

By comparison, Hillary’s 59,814,018 votes (which won her the popular vote, but not the Electoral College vote) is considerably less than the 69,498,516 Obama got in 2008, and the 65,915,795 he received in 2012. She was particularly hurt by low turnout in crucial swing states. 

 「対して、ヒラリーは5,981万票を獲得したが、2008年にオバマが6,949万票、そして2012年に6.591万票と、比較するとかなり少ない。

ヒラリーは、揺れ動く国家における低い投票率によって敗けたのだ。」

 

この後も、記事ではヒラリーさんは黒人やヒスパニック系の層で有利だったが、オバマさんの時よりも支持が少なくなっていたことや、ヒラリーさん自身がどんな人物として見られていたかが書いてありますが、ここでは割愛します。

したがって、ヒラリーさんが以前民主党支持だった有権者を、再度投票させるほどのインパクトを与えられなかった、ということになります。

実際、得票数ではヒラリーさんが上回っておきながら、民主党そのものがオバマさんの選挙時ほどの基盤が得られなかったのは大きかったのかもしれません。

国内外のメディアでも「ヒラリーさん優勢」と言われていましたが、州ごとの局所戦で共和党に席を明け渡している事実は見逃せません。

個人的な考えですが、ある意味ヒラリーさんを敗けさせたのは、現オバマ政権の民主党でもあるとも思えます。

最後に、参考まで記事が提供している投票率の過去のデータです。

左から有権者数、投票者数、投票率です(wikipedia引用)。

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どんな公約が実現されるか

投票で決まった以上は、よほどのことがない限りトランプさんが大統領になるのは変えられません。

トランプさんも、大統領になると決まった以上は軽はずみな発言や態度は控えるのでしょうか?

それはともかく、トランプさんが掲げている公約を、次の記事でご覧ください。

www.newsweekjapan.jp

 

本当に狂った政策なのかどうか、日本に対する影響がどのように出るか、私にはわかりません。

ひとつ言えることは、公約はあくまでも公約であって、政治として実現することはまた別な話だということです。

オバマさんも任期中に「イラク戦争からの撤退」は公約から正式に撤回しました。

二期で、実現できた公約は半分以下と言われています。

トランプさんは70歳、一期終了後は74歳。どこまでやれるでしょうか?

議会との関係をうまくやっていけるか、本当にその公約を実現することが現実的なのか?

ポスト・トランプを見すえて動き出す気鋭の若手は?

 

今後の動向に注目したいところです。