「過労死」を知る
もちろん人が亡くなるのはつらいことですが、特に自分より若い人が亡くなるのは、胸が痛みます。
自分にできることなんて何もないと思いながらも、社員を雇う側の身としてできることは「過去や現状を知って将来に活かす」、これだけだと思ってこの記事を書くことにしました。
以下は、私の個人的な見解や解釈を含むものですので、実際のケースに当てはめる場合には専門家(弁護士や社会保険労務士)にご相談ください。
10月に厚生労働省が初めて「過労死白書」を発表しました。
【参考】平成28年版過労死等防止対策白書(厚生労働省)
僕の文章を読むよりも過労死について知る一番の早道は白書を読むことですが、ここでは別の情報やデータと併せて考えてみます。
そもそも「過労死」とは
僕が調べた限り、過労死の定義は2つあります。これは、僕が考えた定義であり、一般のものではありませんのでご注意ください。
①業務によって非常に重い負担があり、それが主な原因で発症した心臓や脳の病気によって亡くなること
②業務による強い心理的負荷があり、それが主な原因で精神障がい(うつ病など)が起きてしまい、その結果として自死すること
【参考】精神障害の労災認定(PDF)(厚生労働省)
①は、心臓発作(急性心筋こうそく)や心停止、脳こうそく、くも膜下出血などにより突然亡くなってしまう場合です。
②はうつ病だけに限らず、適応障害、統合失調症など他のものも含まれます。
①②はどちらも「労働災害認定(労災認定)」されることで、結果として「過労死」とされるわけです。
当然、ケガやうつ病による休業など死に至らない労災もあり、雇用されている人たちが払う雇用保険によって休業補償などが払われるわけですね。企業はそのための労災保険に加入していたりもします。
参考までに、厚生労働省が発表している「過労死等」の定義を引用しておきます。
「過労死等」とは、過労死等防止対策推進法第2条において、「業務における過重な負荷による脳血管疾患若しくは心臓疾患を原因とする死亡若しくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡又はこれらの脳血管疾患若しくは心臓疾患若しくは精神障害をいう。」と定義されています。
過労死ではない業務による死もある
労災認定は、上記の参考資料を見ていただければわかるのですが、様々な細かい要件を満たした場合に行われます。
労災があると思う個人や家族が、労災請求(申請)を行うことではじめて審査が始まるわけです。
【参考】請求(申請)ができる保険給付等(PDF)(厚生労働省)
ということは、「業務による」と考えて申請しても、審査によって通らない場合もありますし、そもそも申請されていないこともあると考えられます。
認定基準は明確にされているものの、「死人に口なし」で業務に関する記録が残っていなかったり、証拠が不十分で要件をクリアできなかったりすると、たとえ本来は過労死であってもそうは認められない場合もあるでしょうし、きわどいグレーゾーンは最終的にそこに携わる人や部署の方針、考え方によって判断され、入ったり入らなかったりがあるのではないかと推測します。
労働時間と残業時間
これらの情報を前提に、過労死白書を見てみましょう。
白書は「過労」をテーマにしているため最初の方は労働時間にページが割かれていますが、労働時間については社員が「時間外労働協定(36協定)」に引っかからないように、あるいは、「場の空気」によって残業時間を自主的に申請しない場合が多いので、実際の数字がどうか、わかりません。参考程度だと思います。
【参考】時間外労働の限度に関する基準(PDF)(厚生労働省)
※ この記事は2016年10月に書いたものです
36協定に定められる月の時間外労働時間の上限は「月45時間」となっています。これを超えると労働基準監督署に届け出ないといけません。
なお、厚生労働省が定める「過労死ライン」、つまり、この時間外を超えると過労死に近づきやすいという基準は「月80時間」とされています。
また、「月100時間」を超えると「医師による面接指導の実施に努める」とされ、だいぶ「危険」ということが示されています。
さて、実際に働いている人はこの数字を見てどうでしょうか?
僕の友人が勤める会社の人は、今回の一連の報道を見て「過労死ライン」が月80~100に設定されていることそのものを知って、ショックを受けたと言っていたそうです。
時間外労働は、休日労働も含まれますがとりあえず置いといて、月20日労働だったとして、1日あたり4時間以上(18時終業のところは、夜22時に退社)の時間外労働をフルで行ったら、すぐに80時間を超えます。
なので、白書の数字は「参考まで」ということになります。
働く人の心臓病で亡くなっている数
白書ではその後、近年の重要テーマである「メンタルヘルス」も取り上げられていますが、そこも飛ばしてしまいましょう。
白書のP16(PDFでは20)まず、「働いている人」で心臓系の病気で亡くなる人の数が出てきます。
【過労死白書 P16 第3-1図 就業者の脳血管疾患、心疾患等による死亡数】
2015年の人口動態統計では、日本人の死因はガンに次いで第2位に心疾患(心臓病)が来ており、約19万9千人の方が亡くなっています。
平成22年度の数字は、以前に比べれば下がっているものの、毎日83人の働いている方が心臓病で亡くなっていたことを示しています。
非常に、多いですよね・・・
仕事が原因のひとつで自殺した人の数
次に、平成27年を最新とする自殺をした人の数と、自殺の原因として「勤務問題」があったとされる数字が示されています。
【過労死白書 P18 第4-1 図 自殺者数の推移(総数、勤務問題を原因の1 つとするもの)】
こちらも減少傾向にあるとは言え、仕事にからむ自死が毎年2000人以上。こちらも計算したくはないですが、1日に6人の方が亡くなっている計算です。
年齢別や、動機別のデータもありますがこちらは飛ばします。興味がある方はぜひ白書をご覧ください。
労災請求件数と認定数
ここで、やっと労災に関する数字が出てきます。
まずは脳こうそくや心臓病などの件数です。
【過労死白書 P22 第5-1 図 脳・心臓疾患に係る労災請求件数の推移】
最新の平成27年度で、心臓病や脳こうそくなどを発症して「これは労災だ」と思って本人や家族が労災請求した件数です。亡くなった方の件数ではありません。
ここ数年では、年間800件程度が請求されています。
この次に、実際に認定(支給決定)された件数と、そのうち死亡件数がやっと出てきます。
これがひとつの「過労死数」です。
【過労死白書 P22 第5-2 図 脳・心臓疾患に係る支給決定件数の推移】
平成27年では支給決定251件のうち、96件(36.8%)が過労死だったことがわかります。ここ何年かで見ると、100件を久しぶりに下回ったことがわかります。
このまま、ゼロまで向かうことはできるでしょうか…?
次に、年齢別の支給決定件数です。
なお、以下の部分では次の点にご注意ください。
・請求件数については「その年度に請求があった数」
・決定件数は、審査・決定に時間がかかりその年度以前から持ち越して判断がなされたもの
・決定は、「業務上=過労死」または「業務外=過労死ではない」の判断結果
・支給決定件数の「うち死亡」が過労死に該当
【過労死白書 P27 第5-9 表 脳・心臓疾患の年齢別請求、決定及び支給決定件数】
ショックなのは、働き盛りの40代が最も多く、20代、30代も少なからずいる点です。
()の数字は女性ですので、男性がかなり多く亡くなっていますね。
そして、支給決定のパターンでどれくらい月平均で時間外労働がなされていたかが示されています。
【過労死白書 P28 第5-10 表 脳・心臓疾患の時間外労働時間数(1か月平均)別支給決定件数】
これを見ると、「なんで120時間以上の人が少なくて、80~100時間の人が多いのか」と意外に思うかもしれません。
これが、最初の方に書いたからくりが関係しているのではないかと思う点です。
労基署に目をつけられるとまずいため会社のためか、周りがみんなそうしているから空気を読んでか、上限を「過労死ライン」程度で残業時間を申請していたとしたら、どうでしょうか。会社側がそうさせていた、そう報告したとも考えられますが…
実際の認定作業がどのようなものかわからないため、もちろん推測です。
今度は、雇用形態別です。
【過労死白書 P28 第5-11 表 脳・心臓疾患の就労形態別決定及び支給決定件数】
正社員が99%ですが、いったい、どのようにしてパート・アルバイトの方がそこまで働いてしまうのか、語りきれない闇があるように見えます。
また、実際死亡に至った請求でも、半分以上が「業務外」に決定されていることもわかります(平成27年度決定件数うち死亡が211→支給決定件数うち死亡が92)。
精神障がいの過労死数
つづいて、精神障がいについての資料が始まります。
労災には、業務上のケガや事故だけでなく、うつ病などの精神にかかるものも含まれることが広まった90年代後半以降、請求件数は伸び続ける一方です。
2015年12月から始まったストレスチェックとメンタルヘルスケア対策がどのような結果につながるでしょうか。
【過労死白書 P29 第5-12 図 精神障害に係る労災請求件数の推移】
次が、精神障がいによる「過労死」の数を示すものです。
【過労死白書 P29 第5-13 図 精神障害に係る支給決定件数の推移】
平成27年度の精神障がいによる過労死は93件となっています。一年で行くと4日で一人が業務が原因で精神障がいにかかり、死に至っていることになります。
今後はこの数字が下回っていくことを願うばかりです。
つづいて、年齢別の支給決定件数です。
【過労死白書 P34 第5-20 表 精神障害の年齢別請求、決定及び支給決定件数】
脳・心疾患による過労死は、比較的40代以上が多かったのに対して、 こちらは20代~40代の割合がかなり増えています。
グラフをつくりましたので比較してみましょう。
そして、93名の方のうち5名が女性。1名は20代(その前年も1名)。
例の事件、支給決定は今年の10月ですので、昨年以前にも同じように亡くなった方がいたということになります。
今度は時間外労働の時間別です。
【過労死白書 P35 第5-21 表 精神障害の時間外労働時間数(1か月平均)別支給決定件数】
ここでは、脳・心疾患の場合と違って、労働時間が伸びるほど亡くなる方が多くなっています。
時間が少なくても過労死に至っているのは、過労とは異なって職場のパワハラやショックな出来事等が原因で「業務上」と認められたものがあるからでしょうか。
そして、雇用形態別のデータです。
【過労死白書 P35 第5-22 表 精神障害の就労形態別決定及び支給決定件数】
やはり正社員の割合が圧倒的に多いですが、正社員以外で「うち自殺」に当たらない支給決定件数が多くなっているのが特徴的です。
最後に、精神障がいの支給決定に至った原因となる出来事が集計されていますので、それをご紹介します。
【過労死白書 P36 第5-23 表 精神障害の出来事別決定及び支給決定件数】
決定を行った件数で、最も多いのは「上司とのトラブル」です。
平成27年度は259件ですので、2日に1人以上は上司との関係が原因で精神障がいになったと思い、請求を行っていることになります。そして、実際に労災と認定されるのは21件、うち自殺は3件となっています。
その上の「ひどい嫌がらせ、いじめ、又は暴行」が決定件数151とかなり多くなっています。支給決定件数は、「上司とのトラブル」よりも多くなっており、うち自殺の件数もやや多いです。人間関係のトラブルよりも、いやがらせやいじめは証拠がつかみやすいからでしょうか。精神障がいの労災が認定されるには、「個人的な要因」が強くないことが求められていますので、そのあたりの関係かもしれません。
そして、同じように多いのが「仕事内容・量の大きな変化」です。
なによりも、こちらは支給決定件数が上の2つよりも多くなっており、自殺に至る人もかなり多いのが特徴です。
まとめ
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
まとめというより、個人的な感想をつらつらと書きます。
まず思ったことは、男の人がたくさん亡くなってるんだなということです。
平成27年度では189件が過労死認定され、そのうち6件が女性でした(3%)。
報道では若い女性の死が取り上げられ、大企業の対応が迫られていますが、働き過ぎにせよ、うつにせよ、今のところは男性にも注意が必要ということです。
もちろん、女性への対応も必要なのは言うまでもありません。
次に、過労死は年間200件程度で推移しているということです。2日に1人は、仕事の関係で亡くなっている。静かに祈るのみです。
そして、人が亡くなるのは過労だけが原因じゃないということです。
時間外労働ももちろん影響が強いと思いますが、職場環境や人間関係、仕事内容や仕事量もはたらく人にかなりの影響を与えている。
企業にとっては、精神障がいの労災認定に当たる項目をしっかりチェックして、社内に問題がないか改善に努めるべきです。
最後に、残業問題については社内だけの問題では済まないという話をして終わります。
まず、こちらをご覧ください。平成27年度に過労死関連で調査された、要は「残業をなんでしないといけないか」に対する回答です。
【過労死白書 P36 第2-7 図 所定外労働が必要となる理由(企業調査)】
言うまでもなく、「顧客へのイレギュラー対応」がほとんどの業種において圧倒的です。「業務量が多い」もありますが、業種によっては少なくなっています。
本来、仕事は「相手があってのもの」です。
企業もはたらく人も、無駄な残業など本当はさせたくない・したくない場合がほとんどでしょうし、会社もネットやマスコミが言うほどひどい会社ばかりかというとそんなことはありません。どちらかというと、まじめに、社員のことを考えている会社が多いと思います。
「ワークライフバランス」という言葉で気をつけなければならないのは、「誰までを含めて考えているか」ということです。
大手企業で、個人、あるいは部署のみで完結するワークライフバランスを考えていたらどうなるでしょうか。
月曜日の朝に会議があるからと言って、自分たちのワークライフバランスだけ考えて、金曜日の夕方になって取引先に「資料が欲しい」と言う会社が多くあればどうなるでしょうか。
さらに、回答を見ればわかるようにほとんどの人が「生産性が低い」とは考えていません。ネットやテレビで声高に叫ばれる現実とは違って、現場はそんな風には感じていないようです(もちろん、残業時間との関連で言えば、という話かもしれませんが)。
この記事が、みなさんの「過労死」「ワークライフバランス」に対する考えのお役に立てれば幸いです。
良いセミナー・イベントの企画
みなさんは、苦痛なセミナーやイベントを経験したことがありますか?
「もはやこれまで、時間がもったいない、帰るぜ野郎どもぉ!」
…と思いながらも、最前列に座っていて、連れもいるので抜け出せない。
熱心にメモを取る振りをしながら、実はぜんぜん関係のない自分がまとめたかったことを手帳に書き留める。
うすうすわかってはいたけれども、怖いもの見たさで、やってしまった感のあるセミナーに参加したハリー(経営者@福岡)です。
良いセミナーは事前情報から判断できる
先に断っておくと、僕が参加したのは
宗教系とか
ネズミ講系とか
ネットワーキングビジネス系とか
スピリチュアル自己啓発系とか
そういうのではありません。
無料でした。個人情報も取られてません。
「おっと、ここから先は払うもん払ってもらおうか」みたいなのもありません。
多分、御家元制度系の資格ビジネスを今後拡大したいので、周知のために開かれたのだと思います。
もちろん、そんなことは主催者を調べたので百も承知でした。
それでも行ったのは、同じテーマのセミナーやイベントが珍しく、僕が特に興味を持っているものだったからです。
次に、僕はSNSで情報を得て参加したのですが、当然セミナーの事前情報が書かれているページがあります。
良いセミナーは、詳細にわたって情報が豊富です。
優良なセミナーでは、参加する側の人のことを考えて、その気持ちを汲んで、色々な情報を掲載します。
登壇する人の詳細プロフィールはもちろん、そもそも有料なのか無料なのか、参加方法は何なのか、突然参加でもいいのか、問い合わせ先はなどなど。
それから、セミナーの流れについても少し細かめに書いてあることが必須でしょう。
大まかの部分にも書いてないような「あれ、そんなこと聞かされるの?」と思ってしまうものを、わりと多めに出されると辟易しますね。それが聴きたくて来たんじゃないんだけど、と。
スライドを作ってるなら、章立てでもよいので書いておくとイメージしやすいです。
さらに、参加型の双方向の仕組みを作っているなら、なおさら書いておく方がいいですよね。
そんなふうに、主催者側が「これを伝えたい、だから来てほしい」という気持ちと、参加者側が「知りたいこと」そして行ってみて「そんなの聞かされる予定だったの?」がないことなど、主催者側が伝えたい情報と参加者側が知りたい情報がバランスよく散りばめられていることが重要だと思います。
以上のことに気をつけることで、そのセミナーを主催しているのがどれくらいしっかりしてる人か、 ちゃんとわかっているかどうか、実績があるかがわかります。
実績があると、同じ失敗を繰り返さないように改善がどんどんされますし、何より「こうした方がいいよ」とアドバイスをくれる人が周りにいて、レベルが上がっていくからです。
立脚点(Why?)に共感できる
僕は今回のセミナーの話を聞いていて、痛感したことがあります。
「立脚点って大事だな」と。
原点、動機、出発点、言い方は何でもいいです。
その人が「なぜ」今のことをやっているのか。
どう感じて、どう考えて、行動したのか。
一連のなぜを説明されたときに、理解したり共感できたりします。
初対面だと、特に大事ですよね。面接とかもそうです。
で、今回のセミナーの人は立脚点が「ダメな会社で何もできなかった自分」でした。
いや、正しく言えば「ダメ会社とダメ社長、ダメ上司のせいで不満たらたらになり、自分は社会を救おうと思った」です。
こういうのは、発言の端々に聞こえてきます。
端的に言えば、「他責」が立脚点です。
それが原動力になったんだな、と。
はっきり言えば、その人に力も努力もなく、会社を変えることはできなかったわけです。
会社を変える所まで行かないまでも、その会社でやれたこと=実績がない。
で、職を転々とし、念願の独立を果たし、ちょっと長く続けた人事の仕事でやっている、と。
「組織に向かないオレってカッコイイ」
「オレ様がちょっとダメな社長ばかりがはびこっている社会を変えてやんよ」
そういう考え方を否定するつもりもないですし、それでうまく行くんならいいと思います。
でも、力のない自分、ダメな自分を認められず、現実から逃げているだけだと、結局行き詰まります。
というか、せめて少しでもお世話になったところに感謝の念はないのかな、と。
感謝の念を持っていると、人は謙虚になれます。謙虚になると、それが言動に表れます。言動が優れていると、人を引きつけられます。
ダメな自分とうすうすわかっていながら、その劣等感を隠すために「あいつらこそがダメで悪い、オレ様はエライ」と優越感にすり替える。
この論理のすり替え、気をつけたいところです。
僕の立脚点は、「もっといい組織をつくりたい」と思って挑んだ仕事を、志半ばで倒れてしまい、悔しい思いをしたことです。
その時、僕にはどうすることもできなかった。要は、力も経験も勉強も不足していて、そのステージではなかった。
僕はいちど社長にまで抜擢されたけれども、一気に転げ落ちたわけです。
高いところから落ちると、痛いですね。落ちる決心と覚悟でさえきついのに、ただのケガじゃ済みませんでした。
そんなマイナスの状態から、でも、やっぱりやりたいから、それが自分のライフワークだと思ってるから、もう一回道を変えて登りなおそう。そう思ったのが僕の立脚点です。
こんな風に書くと、僕の方がエライって言ってるように聞こえますが、そうではなくて、「違い」の問題だと思ってます。
レベルではなくて、ラベルが違う。だから、優劣の話ではないんです。だから、共感も関心もできなかっただけです。
何が言いたいかというと、立脚点を正しい論理で表明する、ということがセミナーやイベントでは大切だと思ってます。
後からとってつけたような言葉ではなく、ぎこちなくてもいいので、自分の言葉で、思いを伝える。
それに共感するかしないかは、同じラベルが貼ってある人なら共感してくれるでしょう。
100人いて、100人に好かれる必要はないんです。むしろ嫌われていい。
僕の他にいた参加者の方の中には、きっと関心された方もいらっしゃったと思います。
ただ、僕が「困ったな」と思ったのは、そんな立脚点を持つ御家元に共感して学ぶ人たちは、きっと会社からはもっと浮くんじゃないか、かえって会社をダメにするんじゃないか、ということでした。
社会はよい方向へも変わり、悪い方向へも動く。その繰り返しで、むずかしいですね。
主催者の質が場の空気を決める
まとめると、やはりその場を設計し、場を運営する人の力量ですべてが決まるということだと思います。
その力量は、組織やチームの態をなしているかどうか、実績があるか、実績はなくても安心感や信頼感が持てるかどうか。
行ってみて感じることは、そうした主催者の考え方や態度が、場の空気に現れるということです。
行ってみて「あ、なんか違う」と思ったら、帰った方がいいです。その空気が合う人と合わない人は必ずいます。
場を設計する人と、運営する人が分かれるのもありですよね。
家を建てるのは大工さんだけど、その家の設計は建築士がするような。
それぞれが強みを活かす方向で分担する形になります。
よく、運営をプロの司会の方が担当されるシーンも見ますが、やはり理由があってのことだとわかります。
半分以上、愚痴になってしまったような気がして申し訳ないですが、セミナーを企画・運営する人や、参加を検討する人の足しになればと思います。
追記:有料セミナーは質の良さの確率を高める
この記事を読んでくれた友人から
「かなりの数のセミナーは行ったけど、無料セミナーはやっぱり・・・なことが多い」
というコメントをもらいました。
「もちろん、有料セミナーの中でも行って損した、というのもある」とのこと。
有料セミナーの場合、私自身が主催しているためその経験から言えば
・「本気の人」や「テーマに意識・関心が高い人」が集まる
・主催する側も、お金をもらう以上は本気でやる
・結果的に、その場の質が高まり、雰囲気も良くなる
というメリットがあります。
一方で
・間口は狭くなる(講師の認知度が髙ければ集客は可能)
・内容について料金に見合うか、そうでないかの見極めが主催者側からは難しい(なのでフィードバックを必ずもらう)
・相場感が難しい
・「なんか違うな」と思われた場合は関係が切れる
などの弱みはあります。
ご参考ください。
30代男、福岡で起業して一年が経ちました
ハリー(経営者@福岡)です。
昨年10月に会社を設立して、もうすぐ1年が経ちます。
めでたく9月で決算を迎え、会社は第二期目へと突入しました。
約1年前に設立の経緯を書いたのがこの記事です。
今日は、一年を振り返って思ったことを書いておきたいと思います。
ちなみに、僕がサラリーマンを辞めてから4年が経過しました。ここは日本なので、何とか生きてはいけます。
運が良かっただけ
つくづく思います。
ここまでこれたのは運が良かっただけです。僕の能力があったわけでもないし、何か特別なことをしたわけでもありません。
謙虚ぶってるわけでもないし、謙遜したり卑屈になってもいません。客観的に見て、そうだからです。
なぜかというと、今年、同じタイミングで起業ができたかといえば絶対に無理だったからです。その前の年でも無理でした。去年じゃないとダメだったわけです。
僕はある企業とのコンサル契約を結ぶため、会社をつくりました。
そこに至るまでの重要なポイントは、企業側のキーとなる方とのお付き合いが1年半近く続いたこと、ただそれだけです。
その方のお計らいで、僕は契約までたどり着けた。
そして、その方は今年、別の部署に異動されて全く別の仕事をされることになりました。
だから昨年とはまったく状況が違います。だから、生き馬の目を抜くようなタイミングで僕は起業して仕事を始めました。こんなチャンスはもうやって来ないと思います。
フリーランスと会社には大きな差
「フリーでやってます」
と
「会社をやっています」
は大きく違います。超えれないほどではないですけど。
どうせ僕も今ひとり会社なので、フリーみたいなものと本質的には差がありません。
でも、色々違います。手続き的なものも含めますけど、なんか自分の感じ方が変わります。
会社をつくるまでは「自分、これからどうしようかな・・・」という考え方だったんですけど、いざ会社ができてみると「この会社、どうしようかな」となります。
がんばって大きくするのも、今のまま維持するのも、うまく行かなくなったらつぶすのも自由。でも、生みの苦しみが痛いほどわかっているので、つぶしたいとは思いません。多分、多くの経営者の方が、小さかろうが大きかろうが同じ気持ちを抱くんじゃないかと思います。
「つぶしたくない」「大きく育てたい」と、まるで自分の子どもでも見るような気持ちになります。よくも悪くも、これが会社経営の原動力になるように思います。
あと、周りの見方も変わります。こっちの方が大きいかもしれません。
世の中で働いている人のほとんどは、サラリーマンか、非正規雇用の人です。日本は会社の数が多いので経営者もその分多いのですが、比べてみれば圧倒的に雇われている人が多いのが現実です。
その人たちからすると、経営者というと一線を画すイメージがあるようです。僕より仕事も稼ぎもある人はたくさんいるんですけどね。
それと、やはり経営者同士になったときに目線が同じになります。「こっち側」に来たな、と。もちろん、会社の規模はさまざまなので心の中でなんと思うかは人それぞれです。心ある方は期待もしてくださるし、対等に接してくださります。
経営者としてどこまで行けるか、そのステージにようやく来たんだなと思います。
自分のやったことがそのまま跳ね返ってくる
これはフリーランスでも同じかもしれないです。
基本的に、裁量権があります。自分で何事も決められます。もちろん、お客様との関係でいえば制約はあります。そのことをどう考えて、扱うかもすべて自分次第です。
一生懸命がんばっても、サボっても、それがその分結果に現れます。だから、どの程度力を入れ、抜くべきか、何となくわかってきます。チームで仕事をするわけでもないので、仕事の進捗が手に取るようにわかって、見通しが立てやすくなります。
自分の強みと弱みが「まじで」見えて来る
強みと弱みについては、僕が書いている別立てのブログで詳しく触れました。
会社をつくってからは、日々、真剣勝負です。
誰と戦うかといえば「自分」です。
ここには倒すべき社長や上司はいません。お客様とは戦っている場合じゃありません。自分が生きるか死ぬか、それしかないので、戦うのは常に自分とだけです。
そうすると、自分の中で「あ、こういうのは得意なんだな」とか「こういうところはかえってマイナスにとらえられるんだな」とか、そういうのがどんどんわかってきます。
プラスなところもマイナスなところも見つかって、もちろんそういうのは時と場所が転じれば逆転したりするんですけど、いつまでもマイナスなところってやっぱりあるんですね。そして、もちろんプラスでありつづけるところもある。
そういう自分とうまく付き合い続けないといけないので、よく自分を客観視します。
そして、伸ばすべき強みと、変えるかカバーするしかない致命的な弱みを認識しながら、日々を過ごしていきます。
お金に敏感になり、鈍感にもなる
大学生が新卒で民間会社に入社して、もっとも苦戦するのは何でしょうか。
それは「コスト意識」です。
数字が苦手な人も、得意な人も関係なく、お金のことはよく考えないといけません。
大企業になればなるほど、恵まれた環境に身を置くことになるので周りのあらゆるものが「所与のもの」、つまり、当たり前のものとして考えてしまいます。
PC、携帯、名刺、デスク、電気、水、トイレ、文房具、交通費、宿泊費、教育、先輩や上司からの指導などなど。
会社が苦しくなると、経費削減などで急にコスト意識が強くなったりもしますが、それでも身の周りの経費に限られるでしょう。
上の立場に立つほど、会社にかかるコストには敏感になります。広い範囲を見ることになるので、色々なものがお金に見えてくるわけですね。人さえもお金に見えるという会社もある。
したがって、会社経営するとコストに敏感になります。その一挙手一投足からお金が出て行きもするし、もしかしたら生まれるかもしれない、そんな感じ。
一方で、正直にいうと会社のお金に対してどこか鈍感になる部分もあります。
僕のようにひとり会社だと、自分の懐と会社の財布は同じようなものだと一般的には思われるようですが、なんか薄皮一枚あるような感覚になります。
決して自由には使えないお金なので、そうなるわけですが、反面、使える部分については使ってしまおうという気になる。
それが大きな罠かもしれません。僕もそれで大きな失敗をしました。
税金は払ったほうがいい
これは会社をつくった当初から思っていましたが、最終的に法人税は払う方がいいと思って黒字化を目指しました。
僕の会社は資本金100万からスタートしています。
これは、吹けば飛ぶような数字ですが、資本金1円からつくれる時代からすると、外から見た時にある程度は確保してるんだな、と思われます。
それは「信用」の問題です。
平成26年度の国税庁納税データによれば、66.7%の企業が赤字でした。ちょうど3分の2が赤字なわけで、残りの3分の1は黒字です。
どうやら日本には税金を払わないようにできるならそうしたい、という思いがあるようです。確かに、場合によってはどんと持っていかれますからね。
将来的に、融資を受けたり投資を受けたりすることを考えた場合、最終的に決算書と経営者の姿勢や資質で判断されると思っています。
そうなると、経営者の部分での判断は自分ではコントロールできないので、せめて決算書を見せて恥ずかしくないものにしたいというのが僕の思いです。
そうやって、少しずつ信用を積み重ねるしかない。
ひとりはつらい
ある日、やや遠方に仕事に行くことがありました。
余裕をもって現場についていたのですが、準備を確認していると持ってくるべきものを忘れたという致命的なミスをおかしていることに気づき、一瞬頭の中が真っ白になりました。
そのときは、これもたまたま偶然運がよく、非常にお世話になっている方がわざわざ届けてくださって、一命をとりとめました。
会社をひとりでやっていると、いつも誰かが助けてくれるわけではないので、そこがつらいところです。ミスをおかなさいことがもちろん大事なのですが、だって人間だもの、で限界はあります。
困ったときだけではなく、何か前に進もうと思うときやアイデアが欲しいとき、なんでもいいので話し相手になってほしいとき、自分ができないことをやってほしいとき、そういうときはやはり一人より二人、二人より三人だなと思います。
会社は必ず大きくしたいと思っているので、早く一緒に船に乗ってくれる人を探したいな、とその前に乗る船をなんとかしないといけないわけですが。
ブラック化した自分が当たり前だと思ってはいけない
世間では「ブラック企業」の問題で騒がれています。
ブラックが行き過ぎて過労死で亡くなってしまった方たちのことを思うと、胸が痛くなります。
年間200件もの過労死が認定されている日本の社会で、将来的には社員を雇うことについて色々と考えます。
基本的な生活を守るのは最低条件としても、どうやったらやる気を出してもらえるんだろうかとか、離職しないでもらえるんだろうか、とか。
僕は、プロフィールでも名乗っているように「組織屋」です。組織運営に関係することは普通の人よりも知っていると思います。組織を動かすのは人ですので、人がいかにはたらくか、どういった制度や仕組みを作るか、それが中心的なテーマです。
しかし、頭ではわかっていても、なかなかやれないこともあります。また、わかっているのに失敗することもあります。
この一年、働き方には気を付けていましたが、やはり普通のサラリーマンはやらないだろうなという仕事の仕方もしていました。僕は夜眠くなるのが早いので、深夜まで労働することはありません。が、その分休日をつぶしたり、深夜ではなくても遅くまで仕事をすることはありました。
経営者なのでどれだけ多く働いたところで給料は増えませんし、残業代もありません。逆に、通常の労働時間という概念もないわけです。
これが当たり前の経営者は、自分がブラック化していることになかなか気づけないと思います。サラリーマンをやった経験があれば、まだわかりやすい。サラリーマンっていいな、と思ったりもします。
ブラック化した人は、他人をブラック化します。闇が、色々なものを闇に引きずり込むようなものです。
それだけは良くないので、将来社員を雇うことになったらここは意識しないといけないと思います。
同じ一年はやってこない
最初に書いたように、去年と今年ではまったく状況が違います。
お客様側の体制も変わり、業績状況によるプレッシャーもあって、雰囲気が違います。
この場をどう乗り切っていくかは、こちらの手腕次第です。
来年はあっさり切られるかもしれないし、つなぐかもしれない。
まさしく、お客様は神様です。こちらの運命線を握ってます。
一方で、僕のステージが変わると同時に、出会える人やこれまでの人間関係の質が変わってきました。自分の成長している部分もあれば、変わらないなぁと思うところも多々あります。
ようやく、商売のことがなんとなくわかりかけてきたし、市場の反応についても考えるべきことが出てきました。
それに、これまで積み重ねてきたことが次の何かにつながるかもしれない、といった淡い予感もあります。
僕は、以前会社を辞めてから、これだけは続けようと思ったことが2つあります。
人と会うこと
勉強すること
この2つは、必ず続けていこうと思っています。
僕の会社がこれからどうなるか、それは神のみぞ知ることですが、自分なりの目指すところをもって、これからもやっていきたいと思います。
また一年後、どのようなことを書くことになるか、自分自身がこれから楽しみです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
人と話すことの意味―日常に変化をつける会話
ハリー(経営者@福岡)です。
昨日は人と話すことの意味を、あらためて強く感じました。
人と話すことには大きく5つ意味があると思ってます。
口を動かす
ものすごく根本的なことから行くと、口を動かすと脳が活性化するということです。
引きこもりの人と会うと、表情があまりありません。顔の筋肉を動かしてないのも関係していると思います。
そして何より、人と話をしてないので口が開きません。しゃべっても中途半端にしか開かないので、声が小さいし、かむ。なんて言ってるかわかってもらえない。ここであきらめると、ますます人としゃべらなくなって悪循環に陥りますね。
口や手足を動かすと、体の運動をつかさどる脳の部分が活性化して、思考を司る部分にも良い影響を与えるようです。
そして、前向きな話をするとなおさら脳にいいことが起きます。
おしゃべりは意味がないことではなく、脳にも体にもいいことをしているってことですね。
考えが整理される
ひとりで黙々と考えていても、考えはなかなかまとまりませんし、いつまでも時間が過ぎます。
紙に書くこともとても意味のあることですが、紙に書くのが面倒であれば人と話をして、それから書くこともいいですね。
うまく話そうとか、かっこよく話さないといけないとか、正しいこと言わないといけないとか、そんなのはぜんぶ思い込みです。捨てましょう。
たどたどしくてもいいから、話すことをやめないでいると、だんだん話せるようになってきます。これは、聴き手側にもテクニックがいることですが。
そして、話すうちに、自分が何を考えているかとか、何が大切なのかとか、そういうこともわかってきます。話すことで、話が整理されるわけです。
したがって、なんかわからないけどもやもやしてるときや、詰まってしまったときは話のバランスを取れる人、つまり、聴くのを7、話すのを3くらいでやってくれる人と話すことです。そんなありがたい人が周りにいない場合は、「話をとりあえず聞いてほしい」ということでお願いして話をするといいかもしれないです。
そもそもそんな人と話をするのが苦手だという人は、自分と話すことです。考えるだけでは自分と話すのは難しいので、やはり紙なりパソコンなり、携帯なりに自分の考えを書き出して、それに対して思いついたことを書き出していくのがいいでしょう。
僕も今これを書きながら、どこに向かっているかわからないまま書いています。ただ、「話すことはやっぱり大事だ」ということだけ考えて、文章が出てくるままに書いてます。僕もこの間、自分と話をしています。
ストレスが緩和する
人と会って話をすると、ストレスがやわらぎます。
いや、そもそも人と会うことがストレスなんだけど・・・という方は、ストレスにならない人を見つけるか、やはりインターネット経由でコミュニケーションを取るということになるのでしょうか。
女性のおしゃべりはかなり長く続くようです。気をつかう必要のない相手との話は、いつまでもつづくようですね。逆に、自分の話ばかりする人がいると、その人と会って話すことがストレスの源になるので、逆に関係を切った方がいいのかもしれません。
もちろん、あなた自身がそうされないためにも話のバランスが大事になってくるわけですが。
でも、それなりに人間関係ができていれば「不安や悩みがある」という話から切り出すか、さりげなく弱音を吐くことで、相手は聞いてくれる方に回ると思いますが、どうでしょう。どんな人が周りにいるかで変わりそうですね。
情報を交換する
人と話すことの意味は、情報交換もありますね。
自分が知らないことを相手から聞いたり、こちらが知っていることを伝える。新しい話題を意識しながら話すと、会話はより長く、楽しいものになるかもしれません。
人間関係を築く
テレパシーが使えたら便利なんでしょうけど、そういうわけには行きません。
学生時代にバイトしていたとき、すぐ近くにいるのにチャットで話しかけて来る同い年くらいの人がいて、「なんだかなぁ」と思った記憶があります。
メールやインスタントメッセージ(LINEなどのチャット)のやり取りに慣れてくると、そちらの方が便利に感じるのでしょうか。
でも、それって人間関係をよりよいものに築けているのかな、と。別にあんたとは関係築きたくないよ、というメッセージだったのかもしれませんが。
何にせよ、その場にいる話したことがない人と関係を築くには、話をするしかないですよね。そういうときはおしゃべり、雑談がものすごくいいですね。
単なるおしゃべりではなくて、何かのテーマについて深く話をして、相手の考え方や価値観に触れるとよりその人のことが理解できて、より関係が深まります。逆に、嫌いになってしまうこともあるかもしれません。
そんな会話を「対話」というのでしょうが、あなたの日常には対話がどれくらいありますか。
正しい答えのない話を、まじめにやってみるのもよいものです。
昨日は、そんな対話によって救われる部分もありましたし、はっと気づかされる部分もたくさんありました。
一歩踏み込んだ話をするってとても勇気のいることですが、一度超えてしまうと想像もしなかった世界が広がります。そして、そのおかげでまた前に進めます。
雑記でした。
法人による源泉所得税の申告と納付方法
こんにちは、ハリー(経営者@福岡)です。
今日は企業が所得税を申告して納めるときの話です。
できれば納期の特例を使おう
法人は給料を払っている場合、その月に源泉徴収した所得税(と復興所得税)を原則として翌月10日までに払わないといけません。
しかし、払っている人数が1人とか2人とか少ない場合(常時9人以下)は、1~6月分を7月に、7月から12月分を翌年1月にまとめて払うことができます。
これは特例で、税務署に届け出をすればできます。僕は会社設立時に一緒にしました。
No.2505 源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例|源泉所得税|国税庁
電子申告が便利
国税・地方税の申告は、税理士さんに任せている人もいるかもしれませんが、ほぼ一人会社だったり、経理を任せている人が若手の人であれば、自社でやるのも手です。
僕はもともと個人の確定申告を電子申告していたので、そのままの流れで会社もやっています。
環境さえ整えれば便利なんですけど、なかなかそこまで面倒で手が回らないという人もいるかもしれませんが、わかるとずっとやれますし、いちいち外出したり、税理士に高いお金を払わなくて済みます。
手続き関係はこのサイトが詳しいです。
申告はしたのはいいものの・・・納付は?
それで、僕も今年の1月から6月分を電子申告しました(だいぶ前です)。
「便利だな~
…でも、あれ?
払うのはどうするのかな??
きっと税務署から何か言ってくるんだろうな。
あ、電話かかってきた」
…その後、放置すること1ヵ月。。
突然、源泉事務センターから督促のハガキが!
源泉所得税事務集中処理センター室(源泉事務センター)のご案内|福岡国税局|国税庁
そういや結局税務署は何も言ってこなかったな…
とりあえずセンターに電話して女性の方に申告はしたんですけど…と言うと
「では管轄の税務署・所得税担当にお問い合わせください」
ということでした。
源泉事務センターは、所轄税務署とは別組織なんで回されるわけですね。
それで、税務署に電話したらお姉さんが丁寧に対応してくださって
「申告は確認できましたが、納付がまだですね~」
どうしたらいいですか?
「こちらから納付書をお送りします!」
ということになりました。
「ほんとは電子申告の場合ダイレクト納付もできるんですけど…手続きに時間がかかるので」
ん?ダイレクト納付?
「はい、電子申告されたら、受付が済みましたというメッセージが格納されていると思うんですけど、そこにダイレクト納付用の情報が・・・」
こ、これか・・・!メッセージに気づいてなかった・・・あの~今度からダイレクト納付したいんで、届出用紙(※)送ってもらえますか?
「はい、わかりました~」
※追記:下記URLからPDFにブラウザ上で入力して印刷できます。Chromeで行うと漢字が文字化けしますのでIEで入力するまたはダウンロードして行うことをお勧めします。それと、書いてないですが出力した届出書は所轄の税務署宛に郵送しましょう。担当がわからないので「ダイレクト納付依頼書在中」などと書いておけばOKだと思います。
[手続名]ダイレクト納付の手続|納税証明書及び納税手続関係|国税庁
…ということで事なきをえたわけですが、知らないって恐いなと思った次第です。
というか、申告だけして次のアクションを取らなかった自分が完全に悪いわけですが・・・
便利なことには、落とし穴があるものです。
みなさんもお気を付けください!
これから『シン・ゴジラ』を観に行く方へ登場人物紹介だけ(非ネタバレです、ご安心ください)
『シン・ゴジラ』をこれから観に行く方、観に行こうかなと思っている方に向けて、映画に登場する人物紹介です。
ネタバレはなしです。
個人的な感想も入れてません。
『シン・ゴジラ』関連のサイトを色々見ていて、あんまりちゃんとキャスト紹介しているところもないし、Wikipediaはネタバレになっちゃうし…
と思って、事前知識としてネタバレのない記事もいるんじゃないかと思い、投稿しました。完全に余計なおせっかいです。
※なお、このブログは本来ビジネス系のしょうもない話ばかり載せてますので、イレギュラーなものです。すみません。
どんな人が出て来るのか
『シン・ゴジラ』は宣伝されているとおり328人のキャストが登場します。
ここでは中心人物のみご紹介します。
Wikipediaを元に、多少私が改編しています。
細かい部分で説明が間違っているかもしれません。その際はどうかご容赦ください。
写真は
から拝借しています(すみません)。
※石原さとみだけ大きいのは気のせいではありません
メインキャスト級
矢口蘭堂(長谷川博己)
本作の主人公に当たる人です。内閣官房副長官の政治家(二世議員)で、若手で実力があると目されている人物です。
官僚ではありません。内閣官房長官の方がエライです。
ただ、このポストは各大臣を補佐する内閣官房の実務トップですので相当重要なものです。
赤坂秀樹(竹野内豊)
内閣総理大臣補佐官(国家安全保障担当)。
ややこしいですが説明です。
Wikipediaによるとこのポストは「国家として戦略的に推進すべき基本的な施策その他の内閣の重要政策のうち特定のものに係る内閣総理大臣の行う企画及び立案について、内閣総理大臣を補佐する」となっています。
また、このポストが求められるのは
・総理が信頼する側近的な国会議員等を直属の部下として登用し、内閣官房長官、内閣官房副長官らとともに総理に近いチームとして官邸を構成する場合
などに置かれるということになっています。
したがって、赤坂は首相の信頼できる一側近(政治家)となります。それでも内閣官房長官の方がエライ感じです。
カヨコ・アン・パタースン(石原さとみ)
本作ヒロイン。米国大統領特使。祖母が日本人、父は上院議員。
準メイン・キャスト級
志村祐介(高良健吾)
内閣官房副長官秘書官(防衛省)。
こちらは官僚です。秘書官は単なる秘書というよりも、雑務含めてあらゆる面で内閣官房副長官の補佐をする役割となります。つまり、本作では主人公矢口のサポート役です。
このクラスの秘書官は通常15年目以降のベテラン官僚がなるケースが多いようですが、ここではかなり若手の抜擢がなされていることがうかがえます。(防衛省)となっているのは、防衛省から内閣官房に出向していると考えられます。
大河内清次(大杉漣)
内閣総理大臣。これはわかりやすいですね。
東竜太(柄本明)
内閣官房長官。
こちらは総理大臣が指名する側近中の側近(政治家)です。
仕事内容についてWiki引用です。
・内閣の諸案件について行政各部の調整役。
・同じく諸案件について、国会各会派(特に与党)との調整役。
・日本国政府(内閣)の取り扱う重要事項や、様々な事態に対する政府としての公式見解などを発表する「政府報道官」(スポークスマン)としての役割。
閣議を調整するなど、内閣の仕切り役です。重要なポジションですね。
花森麗子(余貴美子)
防衛大臣。国家防衛に関するトップ。政治家です。
ちなみに、自衛隊の最高指揮官は誰かと言うと(Wiki引用)
・日本国憲法の実際的な解釈と自衛隊法第7条により、内閣総理大臣が自衛隊の最高指揮監督権を持つと規定されている
実はそうなのです。
尾頭ヒロミ(市川実日子)
環境省自然環境局野生生物課長補佐。
官僚です。恐らく理系の技官です。省庁によって異なりますが、(係員→係長→)課長補佐になるまでは7年程度かかるのが通常で、中堅の域と考えられます。技官の場合、出世ペースが異なるため10年目弱と考えてもよいかもしれません。
財前正夫(國村隼)
統合幕僚長。
防衛省内には統合幕僚監部というものがあります。
自衛隊は陸海空に分かれて任務に当たっていますが、いざというときの連携を進めるために防衛大臣を補佐するのがこれ。重要なポストです。
自衛隊の幹部クラスから昇進してここに行き着きます。なので防衛省の官僚とも違う立場で、現場トップという感じです。
まぁ制服着てますからわかりやすいですね。
泉修一(松尾諭)
保守第一党政調副会長。
自民党の政務調査会長の項目が参考になります。
副会長ですから、政党内で実務を取り仕切る重要な役回りと考えられます。
※この写真だけはご本人のツイッターから拝借しました(すみません)。
要するに…
見ていただいたとおり、メインのキャストはほとんどが政治家です。
そこに、官僚や自衛官、ここには書いてませんが学者などが関わります。
以上、簡単ですがシン・ゴジラの登場人物紹介でした。
ぜひぜひお楽しみください。
Excelからパワーポイントにグラフを貼り付けた時に起きるエラーへの対処法
こんにちは、ハリーです。
世間がポケモンGoに湧いてる中、トラブルへの対応を迫られていました。
今回はそのエラーへの対処法をご紹介します。
Excelのグラフ⇒パワポ→「ファイルが破損しているため開くことができません」
OS:Windows10
使用ソフト:Excel2010、Powerpoint2010
現象:Excelで作成したグラフをパワーポイントに貼り付けて編集しようとしたところ「ファイルが破損しているため開くことができません」というエラーメッセージが出る。
プレゼンテーション○○.pptxのコンテンツに問題があります→修復→グラフが消える
上記のエラーが出ても気にせずに続けて、ファイルを保存します。
その後、もう一度ファイルを開くと
「プレゼンテーション○○.pptxのコンテンツに問題があります。
プレゼンテーションを修復できる可能性があります。
このプレゼンテーションの発行元が信頼できる場合は、[修復]をクリックしてください」
と言われ、修復をクリックすると次のようなメッセージが出て、確認するとExcelから貼り付けたはずのグラフが削除されています。
対処法:右クリック>プロパティ>ブロックの解除
困ったなと思い、色々やってみましたが下記の方法で解決できます。
>グラフを作成したExcelのファイルで右クリック
>プロパティ
>最下部の「ブロックの解除(K」をチェック
チェックを入れると、このスペースからテキストが消えます。
確かに、普段この余白は何なんだろうと思っていたのですが、メール添付などインターネットから外部取得したファイルには、このセキュリティ欄が付記されています。
私の場合は、こちらのチェックを入れたらその後はエラーが出なくなりました。
ただ、この付記があるファイルで同じようにグラフを作って貼り付けても、同じ現象が起きない場合があります。
もしかしたら、もっと別なところに原因はあるのかもしれませんが、同じ現象でお困りになった場合には試してみてください。
じゃ、ポケモンGoのために歩いてきます(ウソ)。
追記
上記の対処を行っても、ファイルの中で一部のデータを使うとやはり同様のエラーが起きるという現象がその後見られました。
試してみた方法は次のとおりで、これでうまく行きました。
①Excelオプションからセキュリティ設定
Excel立ち上げ
>ファイル
>オプション
>セキュリティセンター
>セキュリティセンターの設定
>保護されたビュー
>インターネットから取得したファイルに対して、保護されたビューを有効にするのチェックを外す
②別ブックで作成する
①でもダメな場合は・・・
グラフを作成したいデータが存在するシートの名前上で右クリック
>移動またはコピー
>移動先ブック名タブをクリック
>(新しいブック)
>新しいブックを保存してから作成
>コピー&ペースト